湯けむりにふすぼりもせぬ月の貌

湯けむりにふすぼりもせぬ月の貌
裏草津で、地蔵カフェ「月の貌(かお)」が完成しました。
只今、指定管理者が決まり次第、準備を進めオープンされるとの事です。
このネーミングが、なかなかいいと思いました。
さて、月の貌とは、何だろうと思いましたのでご紹介したいと思います。
草津温泉の光泉寺に小林一茶の句碑があります。
だぶん、この「湯けむりにふすぼりもせぬ月の貌」から、来たのではないかと思います。

これは、小林一茶が、江戸後期の頃のホテル望雲さんの七代目に再会をする時に、
喜びのあまりに作った一句との事です。
当時、七代目も雲嶺庵露白と号した俳人でした。
同じ俳人仲間だったんですね。
草津温泉に来た時、モクモクと湧き上がる湯けむりに、ぽっかりと浮かぶ輝く月を見て、
それが、雲嶺庵露白の顔だち(貌)と重なって、感激のあまりに作ったのでしょうか。
「ふすぼる」とは、漢字で書くと「燻ぼる」。
煙ですすけるというイメージですね。
湯けむりにすすける事なく、ピカピカと輝いていた月が感動的だったのでしょうね。
いや~、俳句っていいですね~。

小林一茶 句碑

小林一茶 句碑
「湯けむりにふすぼりもせぬ月の貌」

小林一茶(1765-1827)は文化・文政期に江戸で活躍した俳人。晩年は郷里、信州柏原で過ごした。草津の俳人黒岩鷺白(くろいわろはく1748ー1808)と親交があり、寛政3(1791)年、文化5(1898)年に草津を訪れています。文化5年の来草の際は江戸から草津までの5日間の道のりを「草津道の記」よいう紀行文に残しており、この句はその中に収録されています。なお碑の裏面には現代を代表する俳人の一人であり、小林一茶の研究でも知られる金子兜太(かねことうた1919-2018)が一茶の草津に寄せた心持ちを解説しています。

 

小林一茶 句碑
小林一茶は、文化5年(1808年)の夏、奥信濃は柏原への帰郷の途次この地に遊び、雲嶺庵に隠居していた黒岩鷺白との再会を喜び合って、「草津道の記」を書いている。鷺白は当時俳壇の雄で、温泉旅館の主でもあった。時あたかも庶民文化大いに盛りあがる文化文政期。一茶もまたこの時代にふさわしい庶民俳諧師だったから、二人の談笑のさまが目にみえるようだ。「ふすぼりもせぬ月の貌」は、そのまま鷺白の老を知らぬ元気な顔と重なる。金子兜太

地蔵カフェ月の貌

裏草津ライトアップ

高台広場にある地蔵カフェ「月の貌」は西向きになっているので、ここから満月が眺めらるかもしれません。

そのお月様を眺めながら、親しい人の事を思い浮かべてみてはいかがでしょうか。

オープンされるのが、楽しみですね。



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